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Seeed K.K. Wiki

Wio BG770A ユーザーマニュアル

1. はじめに

2. LEDを点滅する

2-1. 開発環境を準備する

Wio BG770Aの開発はArduino IDEで行います。 Seeed JP nRF52 Boardsを加えるとコンパイルと書き込みができるようになり、WioCellularを加えるとセルラーモジュールを操作するライブラリを利用することができるようになります。

  • Arduino IDE

    統合開発環境です。 コードの編集、コンパイル、Wio BG770Aへアップロード、Wio BG770Aのモニタリングが1つのソフトウェアで出来ます。

  • SeeedJP nRF52 Boards

    Wio BG770A用のコンパイラや基本ライブラリが含まれているボードサポートパッケージです。 Arduino IDEは標準ではArduino公式ボードしか対応していませんが、このボードサポートパッケージをインストールすると、Wio BG770Aの開発ができるようになります。

  • WioCellular

    セルラーモジュールを操作するライブラリです。 このライブラリを利用すると自らコーディングするよりも短期間でセルラー通信を実現できます。

Arduino IDEをインストール

ArduinoのWebサイト(https://www.arduino.cc/en/software)からArduino IDEをダウンロードしてPCにインストールしてください。 インストールの手順はArduinoの「Downloading and installing the Arduino IDE 2」(https://docs.arduino.cc/software/ide-v2/tutorials/getting-started/ide-v2-downloading-and-installing/)にあります。

SeeedJP nRF52 Boardsをインストール

-> 動画(Install SeeedJP nRF52 Boards.mp4)

Arduino IDEからSeeedJP nRF52 Boardsを探し出せるよう、ボードサポートパッケージインデックスのURLをArduino IDEに登録します。 Arduino IDEの基本設定画面(メニューの「ファイル」>「基本設定」)を開いて、「追加のボードマネージャのURL」にhttps://www.seeed.co.jp/package_SeeedJP_index.jsonを追加してください。

次に、Arduino IDEにSeeedJP nRF52 Boardsをインストールします。ボードマネージャ画面でwio bg770aを検索して、一覧に表示された「SeeedJP nRF52 Boards by Seeed K.K.」のところにある「インストール」をクリックしてください。

正常にインストールされると「インストール」の表示が「削除」に変わります。

WioCellularをインストール

ライブラリマネージャー画面でwiocellularを検索して、一覧に表示された「WioCellular by Seeed K.K.」のところにある「インストール」をクリックしてください。

正常にインストールされると「インストール」の表示が「削除」に変わります。

2-2. スケッチを書き込む

PCとWio BG770Aを接続

PCとWio BG770AをUSBケーブルで接続してください。

DFUモードに切替

-> 動画(Switch to DFU mode.mp4)

RESETボタンをダブルクリックしてください。 DFUモードに切り替わると、USER LEDがフワフワと点滅してPCにBOOTというボリューム名のドライブが表示されます。

blinkスケッチをアップロード

-> 動画(Write sketch.mp4)

blinkスケッチを開きます。 Arduino IDEのメニュー「ファイル」>「スケッチ例」>「Wio Cellular」>「basic」>「blink」を選んでください。 すると、blinkスケッチのArduino IDEウィンドウが起動します。 元のArduino IDEウィンドウは閉じてください。

ボードをWio BG770Aに切り替えます。 画面上部のボード選択欄で「Seeed Wio BG770A COMx」を選んでください。

ボードのオプションを設定します。 Arduino IDEのメニュー「ツール」配下に表示されている下記項目を設定してください。

  • Board Version = “1.0”
  • Print Port = “None”
  • SoftDevice = “S140 7.3.0”

blinkスケッチをコンパイルして、Wio BG770Aへ書き込みます。 書き込みボタンをクリックしてください。

正しく書き込みできると、USER LEDが点滅します。(0.2秒点灯/0.8秒消灯)

3. セルラーネットワークに接続する

3-1. LTEアンテナとSIMを取り付ける

LTEアンテナを接続

-> 動画(Connect LTE antenna.mp4)

Wio BG770Aに同封のPCBアンテナを、Wio BG770Aの「LTE」アンテナコネクタに接続してください。 LTEアンテナコネクタの挿抜回数上限は30回と少ないので、できる限りLTEアンテナを取り付けたままにしておきましょう。

SIMを取り付け

-> 動画(Install SIM.mp4)

SIMスロットの金属カバーをOPEN方向にスライドした後、上方向に開いてnanoSIMを置いてください。 その際、nanoSIMの向きに注意してください。(角が欠けている箇所を合わせてください。)

そして、金属カバーを閉じてLOCK方向にスライドしてロックしてください。

付録

A. ソフトウェアの起動シーケンス

Wio BG770Aのソフトウェアは、フラッシュメモリに書き込まれたMBR、ブートローダー、アプリケーションの順に実行します。

flowchart LR
    Start((Start))
    Bootloader[ブートローダー]
    Application[アプリケーション]

    Start --> MBR
    MBR --> Bootloader
    Bootloader -->|APP mode| Application
    Bootloader -->|DFU mode| Bootloader
  • MBR

    MBRはアプリケーション、SoftDevice、ブートローダーを更新するインターフェースを提供します。> Master boot record@Nordic

    工場出荷時にフラッシュメモリへ書き込んであります。

  • ブートローダー

    ブートローダーはUSBインターフェースからアプリケーションの書き換えを可能にします。APPモードとDFUモードがあります。

    • APPモード (APPlication mode)

      通常、ブートローダーはAPPモードで起動します。 APPモードは既に書き込まれているあなたのアプリケーションを実行します。

    • DFUモード (Device Firmware Update mode)

      RESETボタンをダブルクリック、もしくは特殊なUSB CDCシーケンスで接続されると、ブートローダーはDFUモードで起動します。 DFUモードではアプリケーションをUSB CDCやUSB MSDで書き込むことができます。

    ブートローダーは工場出荷時にフラッシュメモリへ書き込んであります。

  • アプリケーション

    Arduino IDEなどを使って作成したアプリケーションです。

NOTE: Arduino IDEからスケッチのアップロードができないときは、Wio BG770AをDFUモードに変更してからアップロードすると解決することがあります。